束縛と依存をする男

私が異性と付き合ったのは高校三年生の時。ぶっちゃけオタクな私は、三次元になんてまるで興味が無かった。部活だって漫画研究部と言う徹底ぶり。そんな私が何故異性と付き合ったのかと言うと、部室がサッカー部の隣だと言うことが切っ掛けだった。

先輩の代から、サッカー部からは「オタク=キモい」と言われ続け、それは私達の時も続いた。ある日、部室の扉にサッカーボールをわざとぶつけられ、それに切れた私はサッカー部に怒鳴り込み。そこで、当時キャプテンだったモテ男くんと知り合った。彼は、部員達が漫研に嫌がらせしていることを知らなかったようで、今までのことを謝ってくれた。そして何故か、そこでいきなり告白もされたのだ。

実は彼は同じ中学だったらしく、私をずっと想っていてくれたらしい。三次元に興味なんて無かったし、好きでもないのに付き合うのはちょっと…と思っていたのだが、彼のどうしても!と言う態度に負け、お付き合いを始めた訳だ。彼はモテ男くんだけあってイケメンだし、優しい。それにまさかの声優&ゲーム好 きと言うこともあり、段々私も好きになっていった。

しかしそれから3ヶ月経った頃。所謂デートと言うものをしていた時、たまたま従兄弟から電話があった。ほんの1、2分話したところで通話を止めたのだが、彼は凄い形相で私を見て、「今の誰?男だったよね?」と聞いてきた。少し驚いたが、私は平静を装い「従兄弟だよ」 と返す。それに対して、彼は余り納得していないようだった。私はこの時点で、何となく彼の異常さに気付く。と同時に、何だか嫌な予感はしていた。

そして見事、私の予感は的中。それからと言うもの、電話があれば内容を聞き取ろうとするし、デートを断れば「どこに行くの?」と詮索。私が席を外せば勝手に携帯チェックをするし、アドレスに男の名前があれば端から消された。とにかく彼の、私への束縛と依存が凄まじかった。これはいかんと思った私は友人達に相談。彼女達のお陰で何とか、本当に何とか別れることは出来たけれど、本当に怖かった。やっぱり異性は、二次元だけで十分だと再確認した。

私の恋愛における最大の失敗は、このとんでもない男と付き合ってしまったことである。